文・竹淳/え・千葉あきお
「ポテンコめ!!」としかるのが口ぐせの星先生と,ユリたちのゆかいな学校生活です。
きのうから,大雪がふりつづいている。
けさは,道も家も雪げしょうだ。
一時間めは,こくごだった。
星先生はみんなにきいた。
「雪の字をつかったことばを,しっているか。
たとえば『星先生は雪のように白い。』というようにだ。」
ユリは,げらげらわらって,
「そんな黒い雪はないわ。」
一郎がいった。
「さけは大雪。」
「ポテンコめ。それはコマーシャルだ。」
するとユリがいった。
「ゆきはよいよい,帰りはこわい。」
星先生は,ぽかあんと口をあけたままだった。
★ ★ ★
「先生,せっかく雪がふったんだから,外で雪がっせんをしましょうよ。勉強なんて,いつでも,できるもの。」
いつでもできるなんていってちっともしないくせにね。
みんなはユリに大さんせい。
星先生は,にっこりして,
「そうしようか。」
「わあい。」
みんなは運動場にとびだして
「ひーっ,つめたい。」
と,ひめいをあげた。
星先生が目をむいた。
「ポテンコめ,そんな弱虫でどうする。ようし,うわぎをぬいでシャツ一まいになれ。」
ユリがもんくをいった。
「わあ,かぜひくわ。」
「ポテンコめ。からだをきたえると,病気なんかしないんだ。ぼくをみろ。」
と,いって星先生は,はだかになると,ぶるぶるふるえだした。
ユリが喜んでひやかした。
「むりしないほうがいいわ。」
「むしゃぶるいだ。さあ,どこからでもこい。」
ユリがいった。
「先生は,くまみたいね。」
「ひひひ,よし,くまがりだ。」
みんなも,シャツだけになって,先生に雪をなげはじめた。
からだは,すぐにぽかぽかしてきた。
先生は,大声をだしながら,雪をなげかえしたり,にげまわったりしている。
ベルが,なった。あっというまに一時間めが終わった。
二時間めになった。
先生がとなった。
「きょうは一日じゅう,雪がっせんをする。」
星先生も,遊ぶほうがすきなんだな。
また,みんなは,ワーワー,キャアキャアさわいだ。
だれかの声が聞こえた。
「星先生,いつまで遊ぶんですか。」
「ポテンコめ。うるさい。」
と,先生はよく見ないで,声の方に,雪をなげつけた。
みんなも雪がっせんにむちゅうだった。声は校長先生だ。
そのうちに,雪が,校長先生の頭や顔にあたってしまった。
校長先生は,ゆでだこみたいにまっかになっておこった。
星先生は,あわてて走りながらさけんだ。
「みんな,教室へにげろ。」
三時間め,星先生は,くしゃみをしだした。
ユリがいった。
「はだかなんかになるから,かぜをひいたのよ。」
「ポテンコめ。たいくつだったから,かぜをしょうたいしてやったんだ。」
星先生は,やっぱりおっちょこちょいだね。
(小三・2月号につづく)みなさんも,かぜをひかないようにがんばってね。それでは,2月号でまた会いましょう。(ユリ)