―あせるなイガラシの章―
![]() | 発行日:2003年 6月 1日 |
キャプテンの風景F担当編集者が語る制作秘話
多芸多才 今日は制作秘話とかいうのではなくて、ちばあきおさんの趣味について話しましょう。
ちばさんは、小柄で童顔だったが、趣味の広い人でした。(小柄で云々と、趣味の広さとはカンケイないか)そしてコリ性。新しいもの好きな所もあったな。
仕事場ですぐ目についたのが、オーディオセットの事務机の半分くらいの大きなスピーカー。聞けば手作りだという。そういやお兄さんのてつやさんから聞いたんだが、彼は子どもの頃から機械いじりが好きで、手先が器用だったらしい。
ある日仕事場にいくと、立派なオーディオセットが消え、コンパクトなオーディオセットになっている。
「なに、これ?」と編集者。
「コンパクトディスクっていうの」といって…ちばさんが見せてくれたのが、いわゆるCD。
「へーっ、レコードがこんなに小さくなったの」
その二、三週間後、CDの広告が目に付くようになった。ちばさんの新しいもの好きの一例です。仕事場ではあまり音楽をかけなかったかな。志ん生の落語を聞いていた方が多かったと思う。でも案学が不得手というわけでもない。一時クラシックギターを習っていたこともあるらしい。「アルハンブラの思い出」とかいう曲を弾いてくれた。だけど、出だしの途中で「もう忘れちゃった」でチョン。うまかったのか、そうでないのか、評価のしようがなかった。
この他にも、野球はもちろん、水泳はもぐるのが得意だった。ボーリングもマイボールを持つほどで、うまかったし、ゴルフもうまかった。ちばさんからゴルフクラブ一色をもらった。きっとちばさんの技術がしみこんでいるだろうから、これを使えばいいスコアが出るだろうと、さっそく使ってみたが、スコアは変わらなかった。いいクラブを持っても、下手な奴は下手なんだと納得した。