キャプテン
月刊コミック特盛

キャプテン イガラシ編④

―激突 江田川中の章―


月刊コミック特盛2003年 7月号

発行日:2003年 7月 1日
出版社:ホーム社

作品タイトル 掲載誌 コミックス JCS 愛蔵版 文庫版
第41話 地区予選決勝の巻 月刊少年ジャンプ1975年 4月号 JC第13巻 JCS
第7巻
愛蔵版
第7巻
文庫版
第7巻
第42話 激突 対江田川中の巻 月刊少年ジャンプ1975年 6月号 JCS
第8巻
愛蔵版
第8巻
文庫版
第8巻
第43話 全国大会へまっしぐらの巻 月刊少年ジャンプ1975年 7月号
第44話 九回裏の大攻防の巻 月刊少年ジャンプ1975年 8月号 JC第14巻


キャプテンの風景G担当編集者が語る制作秘話

ちば流キャラクター製造法

 墨谷二中のキャプテンを終え、高校に入ってからも、丸井が良く出てくる。ちばさんは丸井が好きだったのだろうか。オッチョコチョイで、お人好しで、世話好きな性格、それまでのちばさんの作品には、あまり見られないキャラクターである。
 往々にして漫画家は、担当編集者はもとより、まわりの人を作品のモデルにすることがある。もちろん、その人たちをそのままに性格づけするのではなく、他の人の性格も吟味してキャラクターは作られる。
 最初、谷口は担当編集者をモデルとした感もあるが、漫画での谷口のほうが担当編集者より、人間として成長し、オッチョコチョイな行動に出られなくなった。(もっとも、墨高野球部で卒業生を送る会だったかで、父親に教えてもらった裸踊りを披露するシーンがあったが、読者の反応は良くなかったように記憶する)
 とまれ、谷口は墨高野球部で活躍を嘱望され、練習練習の日々で、丸井のように、墨谷二中には顔を見せられなかったのだろう。当初、担当編集者が谷口のモデルと思われたが、漫画の谷口の成長についていけず、そのオッチョコチョイな性格とあいまって、丸井のほうに移っていったようだ。そして、試合の合間の味付けとして、描きやすい丸井の出番が多くなったのだろう。
 ところで、当時の担当編集者は野球を知らなかったし、野球どころかスポーツ全般に無知だった。編集者から、少年誌の編集者が野球を知らなくてどうするんだ! と怒鳴られ、スポーツ紙を買い、TVで実況を観るのだが、もともと興味のない人間に、長続きするわけがない。よくそれで『キャプテン』の担当が出来たものだ。ただ、ちばさんとの打ち合わせは、野球を知らない分、登場人物の性格づけだけは、カンカンガクガクやったらしい。
 いい気なものだ。
 生き返ってこい、あきお!一緒にお酒を飲もう。


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