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ピーター三世

ピーター三世  ″男女七歳にして席を同じゅうせず″転校早々先生から女の子の隣の席に座るようにいわれて、ピーター坂本は怒鳴ってしまう。ピーターは日系三世で、学校の創立者の祖父に教育されて、ロサンゼルスから剣道修行にやってきたのである。明治生まれの昔かたぎの祖父に教育されてきたせいかことばも″拙者″″なにをなさる″などと武士ことば。祖父から聞いてきた学校とは、あまりにも違う。女の子が男の子より強い(?)風潮にはびっくり。即アメリカに帰るといいだすが校長が剣道を教えるというので相手をする。が、ピーターの敵ではない。そしてピーターの剣道の迫力にひかれた女の子たちの剣道コーチをすることになる。その中の一人、同じクラスの美樹がピーターの稽古着の洗濯をしてくれたり、面倒を見てくれる。そんな美樹の姿に、日本の女性の良さを見つけ、学校にとどまる。ピーターが落とした女物の櫛、祖母のものか、母親のものか。気になる落とし物である。

「なかよし」(講談社)1969年(昭和44年)1月号掲載


収録コミックス
発 行 日作 品 タ イ ト ル発行社備考
1995年 7月24日『ちばあきお名作集 短編集3「気になるあの子」』 ホーム社JCS

 なお備考のなかの記号は JCS:ジャンプ・コミックス・セレクション の略です。(Oz)
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