さらばわが青春の『少年ジャンプ』より 西村繁男
『月刊少年ジャンプ』と言えば、ちばてつやの弟ちばあきおが『キャプテン』で、スーパーマンではない、どこにでもいる野球少年を描いて評判になっていた。そのちばあきおを、週刊『少年ジャンプ』に引っぱり出してきて連載してもらったのが、名作『プレイボール』だった。『プレイボール』は昭和48年の初夏に連載を始め、4年余り207回つづくことになる。この『プレイボール』で、ちばあきおは兄ちばてつやとはまったくちがう才能を開花させ、ちばあきお独自の漫画の世界を見せてくれることになる。後にちばあきおは小学館漫画賞を受賞するが、彼の参画はジャンプの強力な戦力アップになっていった。