キャプテン 漫画家 望月三起也さん
ジャンプ・コミックス

″あたたかさ″のあるちば野球漫画

漫画家 望月三起也
コミックス『プレイボール』第2巻

 ちばてつやさんとぼくとは、古くからのつきあいで、よく野球などをいっしょにやったものだった。あきおちゃんは、このてつやさんの弟で、おにいさんの仕事を手つだっていた。野球にも、おにいさんについてきて、みごとなプレイをみせてくれた。当時は、まだ、あどけない顔をしていて、ボウヤという感じだったのだが…。
 それが、いつの間にか連載物をもつようになって、今や、野球漫画を描かせたら、この人の右にでる者はいない、とまでいわれる。
 この秘密はなにかといえば、自分の知っていることを、自分の体で覚えたことを、画面にうまく定着しているということだろう。谷口にせよ、イガラシにせよ、あきおちゃんの分身をみているようで、思わず微笑がもれることがある。
 ちばあきおの漫画の特色は、なんといっても″あたたかさ″だ。
 劇画の影響をうけて、ギスギスした、つめたい作品が多くなっている漫画界にあって、これは、とても貴重なこと。
 この才能をいつまでも大事にしてほしいと思う。
 また、このちばタッチをうけついで、少年漫画の本道ともいうべき作品が、どんどん現れてきてほしいとも思っている。


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