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長い間『プレイボール』に、心からのご声援や励ましのお便りをありがとうございました。『プレイボール』は、ぼくにとって少年週刊誌では、初めての連載作品で、遅筆のぼくが週刊誌など、とんでもないと幾度もお断りしたのですが、当時の編集長に押し切られたかっこうでスタートしました。ま、内心一度は週刊誌という、ぼくにとってはとてつもない仕事の量をこなしてみたい、という安易な気持ちがなくもなかったのですが……。
最初の構想では、野球物ではなくラクビーやアメリカンフットボールを、と考えていたのですが、ルールとか資料集めに時間がかかりすぎ、連載の予定を大幅に遅れそうなので、その資料が集まるまでのツナギとして、月刊少年ジャンプ連載の『キャプテン』で卒業した谷口クンの高校野球生活を描いたようなわけです。読者のみなさんには失礼かもしれませんが、『プレイボール』は、あくまでツナギだったのであります!それが、いつの間にかツナギがツナギでなくなり、長期連載とあいなったわけです。描いている内に、谷口クンの大学生活、はたまたプロになった谷口クンまで描いてみたいな、などと最初の意図とは異り、構想は大幅にふくらみ、自分でも驚きあきれてしまいました。
連載を初めて、二・三年は必死にがんばりましたが、歳(?)のせいか、大きくなっていく構想とは逆に、心身ともに疲れが出て、ついにダウンすること度たび。まったく読者のみなさまには、申しわけないことをしてしまいました。『プレイボール』も続ぞくとメンバーが揃い、これから晴れの甲子園を舞台に、と思っていたのですが、いかんせんドクターストップがかかってしまい、残念でなりません。心身ともに回復したら、また『続プレイボール』を描きたいなどと思っています。長い間励ましてくださったみなさんに、ここで厚くお礼申し上げます。ほんとうにありがとうございました。